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めだたない小型の耳穴型補聴器の選び方について
(水, 11 12月 2024)
めだたない小型の耳穴型の補聴器の選び方について、経験25年の認定補聴器技能者より解説いたします。 目立たない耳穴型補聴器というと、各メーカーともCIC(シーアイシー)やIIC(アイアイシー)といった分類で展開しています。 その中で、各個人の耳の形に合わて作成するオーダーメイド補聴器と、既成の形のまま使う既成耳穴型があります。 それぞれのメリット・デメリットについて解説していきます。 既成耳穴型補聴器
このような形状をしています。 各個人の耳の形に合わせているわけではないため、付属してくる何種類かの耳栓を使い分けることになります。 ワイアレスイヤホンなどでおなじみの使い方です。 価格は通販で売られている数万円程度のものから、1台20万~60万以上するものまであります。 まずメリットから解説します。 充電式を選択できる 気軽に使える 耳型採取が必要ないので、その場で購入も可能 (通販で販売されているものは)価格が圧倒的に安い 補聴器が小さくなると、電池交換も大変になるので充電式を選べることはメリットとなります。 また、注文してから在庫があればすぐ購入できるので待期期間は少なくて済みます。 通販で販売されているような機種は価格が非常に安く、予算をかけたくないという人にはメリットとなります。 次にデメリットについて解説します。 ハウリングしやすい(ピーピーという雑音) 口の動きでズレやすい 落としやすい 基本的に軽度難聴向け ハウリングというのはピーピーと異音が出てしまう現象です。 耳から漏れた音を補聴器のマイクが拾ってしまい、それを増幅してまた漏れて・・・というように延々とループしてしまうことで起こります。 耳の形に合わせていないので、耳栓のサイズが合わなかったり、聴力が低下してボリュームを上げざるを得なくなった場合に発生しやすくなります。 形に合わせていないので、耳から落ちる可能性は否定できません。 皆さんも駅の構内などで、音楽用イヤホンだったり、その耳栓などが落ちているのを見かけたことがあるのではないかと思います。 そして、先ほどのハウリングの話とも関わりますが既成耳穴型は軽度難聴向けの機種です。音量を上げるとハウリングしやすいからですね。 次にオーダーメイドの小型耳穴型補聴器について見ていきます。 オーダーメイド小型耳穴型補聴器
このような形状になります。こちらも完全に耳道へ収まるため、外からはほぼ見えません。 ひとりひとりの耳穴に合わせて作成します。 価格は両耳で20万程度~作成可能です。 ではメリットから 各個人の耳穴に合わせて作るため音漏れが少なく、ハウリングが発生しにくい 中等度~高度難聴まで対応可能 落ちにくい さきほどの既成タイプと比較すると、音漏れが起きにくいので当然ハウリングも少なくなります。 と言うことは当然、より難聴が進んでも使用可能になることが大きなメリットとなります。 耳の形にピッタリ合わせているのでウッカリ外れて落としてしまうリスクは比較的少なくなります。 つぎにデメリット 小さい電池を交換しないとならない 密閉度が高いので自声の響きなどの違和感が出やすい 作成に10日程度の日数を要する オーダーメイド補聴器の特徴として、自分の声や食事のときの咀嚼音などが響きやすく、これが違和感になりますので、慣れるまで少々期間が必要です。 また、耳型をもとに作成しますので注文してすぐ入手、というわけにはいきません。 次に電池交換ですが、これが特に高齢者にとっては最大のデメリットでしょうか。 非常に小さい電池を1週間に1回は交換しなければならないので、視力に不安のある方、手先の器用さに不安のある方は大変ですね。 しかし最近ではオーダーメイドの小型補聴器でも充電式が選べるようになってきました。
このような小型充電式が発売されていますので、このデメリットは今後解消していくでしょう。 結論 これは私個人の意見ですが、既成の耳穴型補聴器はおススメしません。 通販の安いものなら試しに買ってみても良いかもしれません。「安い」という最大のメリットがあります。 万が一紛失しても諦めもつきます。 しかし数十万円だして、数年で予想外の聴力低下があり、合わなくなってしまったら?・・・落としてしまったら・・? 割に合わないと思いませんか? 同じレベルの金額で耳穴型補聴器を選ぶなら、私はオーダーメイドをお勧めします。 私は、数十万円するような既成の補聴器は使用者が得られるメリットは少ないと考えます。逆に販売する側には大きなメリットがあります。 耳型を採る手間が省ける、オーダーメイドでひとつひとつ作る手間がないので、製造コストが下がる。同じレベルの金額で販売するなら、そのほうが利益率が高くなりますね・・・いかがでしょうか、信じるか、信じないか、あなた次第です
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騒音下で聞き取り困難だった訳とは?
(Tue, 10 Dec 2024)
中等度難聴レベルの聴力の方。 他店で左片耳に1台20万円程度(4段階あるグレードの中間価格帯)の耳掛け型補聴器を購入して1年間調整を繰り返しているが、騒がしい環境や数人での会話では音は聞こえても何を言っているか聞き取れないとの主訴。 最高語音明瞭度(言葉の聞き取りテスト)は両耳とも80%程度ある。 問題点は明白、なぜこの聴力で片耳装用なのですか? 20万出していれば、その予算で両耳にすることだって出来たはずです・・・が、、、ご本人には責任はありません。 だってそんなこと一般の消費者には分からないことですから。 片耳が完全に正常な聴力でも、もう片方に難聴があって生活に困難を感じている人は多いですよね。 両耳に聴力低下があって片方しか補聴していなければ当然、もっと困り度は高まります。 そのようなリスクをじゅうぶんに説明して、それでもどうしても片耳しか使いたくない事情があるなら、それは仕方ありませんが、どうも安易に片耳で販売してしまう販売店がまだまだ多く見られます。 購入する補聴器のグレードを1ランク下げても、両耳装用にするような提案、説得をするべきでした。 私たち補聴器技能者は、決してたくさん売りたいために両耳装用を推奨しているわけではありません。 聴力によっては片耳を提案することも当然あります。 相談者の聴力レベルで、できうる限りの効果を引き出すために考えて提案しておりますので、どうか補聴器の相談は認定補聴器専門店資格のある店へご依頼頂きたいです。
認定専門店にはこのようなマークが掲示されているはずです。
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片耳難聴へのクロス補聴器フィッティング
(Wed, 04 Dec 2024)
一側性難聴(片耳難聴)の方にクロス補聴器をフィッする際はする際は、難聴の側からの音声が良聴耳側からの聞こえと同等になるようフィッティングすることが基本となりますが、果たしてどこまで正確にフィッティングできるのか・・ 装用者の主観評価だけでは心もとない・・・ 客観的に効果を評価するためには、やはり実耳測定機器が必要となります。 装用者の45°~90°の位置にスピーカーを設置し、左右同じ角度、距離にて音声信号を出力して聞こえのレベルが同等になっているかを評価します。 クロス補聴器を試したい方は、実耳測定設備のある専門店への相談をおすすめ致します。
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