左右で聴力差がある場合の補聴器装用について、ご質問を頂きましたので、改めて記事にしてみます。
上記の記事では、聞こえづらい側の聞こえをよく聞こえる側に送信する『クロス補聴器』を提案した事例を紹介していますが、必ずしもそれが正解という訳ではありません。
上記のケースでは、聞き辛い側での言葉の聞き分け、語音明瞭度が極めて低く、補聴器で音を増幅しても言葉の聞き取り改善が難しいと判断した為、クロス補聴器を提案した事例です。
同じような左右差であっても、例えば聞き辛い側が伝音性難聴などで、治療で改善がじゅうぶんに出来なかったようなケースなど、聞こえは低下しているものの、語音明瞭度はさほど低下していない場合もあります。
その場合は、音を増幅する事で言葉の聞き分けの改善が期待できます。
そうなると、聞こえづらい側への補聴器片耳装用が検討される事もあり得ます。
いずれにしても、純音聴力測定だけでは判断できるものではありませんし、耳鼻科の受診をしたうえでの判断となります。
このような左右差のあるケースでは、通院歴のある方が多いとは思いますが…